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三島ダム(三島湖)

三島ダムは、二級河川小糸川の正木地先に設置されている農業灌漑用のアースダムで、堤高は25.3m、ダム湖の名称は三島湖と呼ばれています。

 ダム湖の貯水量は5,400,000㎥で42.5kmの幹線用水路網を経由し、小糸川流域2,619ヘクタールに灌漑されています。

 小糸川は、そのほとんどが掘り込み河川で河床が低く農地への自然流入が不可能だったため、昔から小規模の揚水機やため池、掘り抜き井戸などに水源に頼っていました。昭和初めの旱魃続きで何とか用水の確保が出来ないかと関係町村が立ち上がり知事へ懇情した結果昭和13年に工事計画が完成しました。

 もともと農地が少ない三島地区に建設されるため地権者の同意が難航したものの、食糧増産の国家的事業であることを住民が理解し、昭和18年8月に工事が始まりました。しかし太平洋戦争の物資不足と資金難から工事はなかなか進まず、ダム本体工事が完成したのが昭和30年、灌漑のための幹線水路が昭和43年の完成となったのです。

 春にはダム堤体周辺に桜が咲き秋は湖面に紅葉が美しく浮かび、三島湖を訪れる方々を楽しませてくれています。

 

                                                    (参考:清和村誌)

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